内装設計・施工会社は、AI検索において「実績の見せ方」が成果を左右する業種です。 「オフィス内装 デザイン会社 東京」「飲食店 店舗設計 50坪」といったクエリに対して、AI検索エンジンは施工事例や対応業種の情報を統合して回答を生成します。

内装設計はビジュアル重視の業界ですが、画像だけではAIは内容を把握できません。 施工事例のテキスト情報と構造化データが、AI検索での引用可否を決定します。

この記事では、施工事例の構造化からポートフォリオコンテンツの設計まで、内装設計会社に特化したGEO対策を解説します。

内装設計会社がAI検索で問われる3つの情報

発注担当者がAI検索で内装設計会社を探す際に求める情報は、3つに分類できます。

対応業種と空間タイプ。 オフィス、飲食店、クリニック、美容室、商業施設、住宅など。 業種ごとに求められるデザイン知識や法規制が異なるため、どの業種に対応できるかは重要な判断基準です。

施工事例の内容。 面積、予算帯、工期、デザインコンセプト、使用した素材や仕上げ。 AI検索は具体的な条件に基づいて回答するため、事例情報の具体性が求められます。

対応範囲。 設計のみか、設計・施工一貫か。什器製作や家具のコーディネートを含むか。 プロジェクトの進め方に関する情報も発注判断に影響します。

施工事例をCreativeWork schemaで構造化する

施工事例はCreativeWork schemaを活用して構造化します。

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "CreativeWork",
  "name": "○○カフェ 渋谷店 内装設計・施工",
  "creator": {
    "@type": "LocalBusiness",
    "name": "○○デザイン事務所",
    "address": {
      "@type": "PostalAddress",
      "addressLocality": "東京都渋谷区",
      "postalCode": "150-0000"
    }
  },
  "about": {
    "@type": "Service",
    "serviceType": "飲食店内装設計・施工"
  },
  "additionalProperty": [
    {
      "@type": "PropertyValue",
      "name": "施工面積",
      "value": 85,
      "unitText": "㎡"
    },
    {
      "@type": "PropertyValue",
      "name": "工期",
      "value": 45,
      "unitText": "日"
    },
    {
      "@type": "PropertyValue",
      "name": "空間タイプ",
      "value": "カフェ・飲食店"
    }
  ],
  "dateCreated": "2025-03-15",
  "contentLocation": {
    "@type": "Place",
    "address": {
      "@type": "PostalAddress",
      "addressLocality": "東京都渋谷区"
    }
  }
}

施工面積、工期、空間タイプを数値・テキストで明記することで、AIが「渋谷 カフェ 内装 80㎡」のような条件付きクエリに回答しやすくなります。

施工事例ページのコンテンツ設計

施工事例ページは、画像とテキストの両方を充実させてください。 AIは画像そのものを解釈するのではなく、画像に付随するテキスト情報を参照します。

以下のフォーマットで事例を統一します。

プロジェクト概要。 業種、面積、所在エリア、設計・施工の範囲。 「渋谷区のカフェ、85㎡、設計・施工一貫対応」のように1行で要約します。

課題とコンセプト。 クライアントの課題と、それに対するデザインコンセプト。 「回転率を上げつつ居心地のよさを両立する」のように、ビジネス課題と結びつけて記載します。

デザインのポイント。 使用素材、カラースキーム、照明計画、家具選定の意図。 「天然木とモルタルの素材感を活かし、温かみと都市的な雰囲気を両立」のように具体的に記述します。

数値情報。 席数、工期、竣工日。数値はHTMLの表形式で整理してください。

画像のalt属性。 すべての施工写真にalt属性で内容を具体的に記述します。 「○○カフェ渋谷店のカウンター席。天然木のカウンターとペンダントライト」のように、素材や家具の情報を含めてください。

対応業種ページの設計

業種別の対応ページを用意し、それぞれにService schemaを実装します。

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Service",
  "name": "飲食店の内装設計・施工",
  "provider": {
    "@type": "LocalBusiness",
    "name": "○○デザイン事務所"
  },
  "serviceType": "飲食店内装設計",
  "areaServed": {
    "@type": "AdministrativeArea",
    "name": "東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県"
  },
  "additionalProperty": [
    {
      "@type": "PropertyValue",
      "name": "対応面積",
      "minValue": 10,
      "maxValue": 500,
      "unitText": "㎡"
    },
    {
      "@type": "PropertyValue",
      "name": "実績件数",
      "value": 120,
      "unitText": "件"
    }
  ]
}

業種別ページには、その業種に特有の設計上の考慮事項(飲食店なら厨房動線と客席配置、クリニックなら感染対策と患者動線など)を記載します。 業界知識を示すことで、AIがその業種の専門家として引用しやすくなります。

デザインアワード・メディア掲載の構造化

受賞歴やメディア掲載は、AIが情報源の信頼性を評価する際の材料になります。

受賞歴がある場合は以下のように構造化します。

{
  "@type": "CreativeWork",
  "name": "○○カフェ 渋谷店",
  "award": "2025年 ○○デザインアワード 飲食空間部門 入選"
}

メディア掲載がある場合は、掲載媒体名、掲載日、記事タイトルをテキストで記載し、可能であればリンクを設置します。 第三者による評価はAI検索での信頼性評価に寄与します。

robots.txtとクローラー制御

AI検索エンジンのクローラーが施工事例ページにアクセスできることを確認します。

User-agent: GPTBot
Allow: /works/
Allow: /services/
Allow: /about/

User-agent: Google-Extended
Allow: /works/
Allow: /services/
Allow: /about/

User-agent: *
Allow: /

施工事例・サービス情報・会社情報のディレクトリは明示的にAllowとします。 施工中の写真や未公開プロジェクトの情報がある場合はDisallowで除外してください。

ローカルGEO——事務所所在地と対応エリアの最適化

「渋谷 内装設計」「新宿 オフィスデザイン」のようなローカルクエリに対応するため、LocalBusiness schemaで事務所情報を構造化します。

内装設計会社は事務所の所在地と対応エリアが一致しないケースが多いため、areaServedで対応エリアを明示してください。 「東京都全域、神奈川県、千葉県、埼玉県」のようにエリアを明記することで、AIが「横浜 内装設計」のようなクエリにも対応できます。

GBPの情報と自社サイトの情報は完全に一致させてください。 GBPのカテゴリは「内装業者」「インテリアデザイナー」など、実態に合った項目を選択します。

実装ロードマップ

フェーズ1:基盤整備(2〜3週間)。 CreativeWork schemaの実装(主要施工事例から)、LocalBusiness schemaの実装、GBPとの情報整合性の確認。

フェーズ2:コンテンツ整備(1〜2か月)。 施工事例ページの統一フォーマット化と画像alt属性の最適化、業種別対応ページの作成、Service schemaの実装。

フェーズ3:継続運用(月次)。 新規施工事例の追加、受賞歴・メディア掲載の反映、対応エリアの更新。

まとめ

内装設計会社のGEO対策は、施工事例のテキスト情報の充実、業種別対応ページの構造化、ローカルGEOの3つを軸に進めます。

画像中心のポートフォリオだけではAI検索に引用されません。 施工面積・工期・デザインコンセプトをテキストと構造化データで表現し、AIが条件付きクエリに回答する際の情報源になることを目指してください。 CreativeWork schema、Service schema、LocalBusiness schemaを組み合わせ、段階的に実装を進めてください。

参考文献